| 宇江佐真理
彼女の描く世界はどれも温かで安心して読めます。
どの作品もハズレがほとんどないのも魅力☆
作家としての力量、素晴らしいと思うのですが・・・・・
これまでオール讀物新人賞や吉川英治文学新人賞、
中山義秀文学賞など受賞してるのみ。
もっと大きな賞をもらってもいいのに~(`ε´)と、ファンとしては
少々もどかしいです(^^;
【髪結い伊三次捕物余話シリーズ】
「幻の声」
「紫紺のつばめ」
「さらば深川」
「さんだらぼっち」
「黒く塗れ」
髪結いをしながら町方同心のお手先をつとめる伊三次を主人公に
辰巳芸者の女房のお文や、回りを取り巻く江戸庶民の季節や
営みを鮮やかに描いていて「お、粋だねぇ~」と思わず声を
かけたくなる艶やかさを感じるシリーズです。
最初の頃は、伊三次やお文の独特の江戸っ子風いいまわしに
違和感を覚えたものの、読み進むにつれて、彼らの気風の良さや、
その裏にある情の深さみたいなものに愛着を感じて、最近では
一番お気に入りの作品群です(o^v^o)
とりあげる事件は、江戸を舞台にしているとはいえ、今現在の
物騒な世相を反映した現代感覚も盛り込まれていて新鮮です。
シリーズ5弾の「黒く塗れ」では、ついに伊三次も「テテオヤ」に!^^
これから、どんな父親ぶりを発揮してくれるのか楽しみ~♪
『幻の声』はオール讀物新人賞受賞作
☆☆☆☆
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